引越し先のお隣は。
「なんで三浦先生?」
「なんでって」
「あ、いえ!」
ついタメで…。
あたしは階段を降りる。
「何?告白??」
三浦先生はそうニヤニヤしながら言ってきた。
「こ、こくは…わぁ!?」
ん…。
「あぶね…」
目を開けると前には三浦先生。
は!?え!!、??
「佐倉さん危ないよ」
「あ…ごめんなさい」
どうやらあたしは三浦先生にダイブしたらしい。
「ちゃんと前向いて歩こうね」
「前向いてたし!先生が変な事言うから!」
「告白?それが変なこと?」
「そうですけど!ていうか!!そもそもあたし告白なんかされてませんから!」
「へー、そうなんだ。顔赤いけど?」
「なっ」
あたしは慌てて顔を両手で抑える。
「そう言われてるでしょ、間宮くんにいつも」
「あれは…」
で言うかなんでそれを知って…。
「君たちうるさいからねー」
「…別にあれはただのからかいです」
「そして俺も今のはからかい」
「はっ」
「ごめんごめん」
そう言って笑う三浦先生。
先生までからかうなんて。
あたしは先生からばっと離れて立ち上がり、
「先生なんかだいっきらい!!」
誰もいない廊下でそう叫んで教室へ走った。