失恋した直後のラインは甘い囁き
私はお風呂の中で泣いた。


慶介とは高校3年の時に告られて付き合いだした。


顔はイケメンとまではいかないけどまあ普通の容姿で何より優しかった。


面白味にはちょっと欠けるかもしれないが、不器用な程私を好きになってくれた。


慶介は遊びで女の子と付き合えるタイプではない。


だから、今回の事は本気なんだと思った。


昨日はほんとは慶介のアパートに行く予定ではなかった。


なんとなく最近ラインのやり取りに希薄な感じがしてきたのでいきなり行ったのだ。


私はずっと慶介の気持ちの方が私の気持ちより上だと思ってた。


(バカだ・・私・・)


顔に何度もシャワーを浴びて涙を流した。


そしてお風呂から出て自分の部屋に戻った。


何気なくスマホを見るとラインが着ていた。


<残念ながら、俺はふざけてもいないし、変態でもない。


 理央ちゃんの気が紛れるような事したくなっただけ>


私はスマホをジッと見た。


ラインやチャットは一時期面白がってよくやってた時期があった。


相手の表情もよめない文字だけの世界。


でも、だんだん見えてくるのだ。


相手がどんな人か。


私の直観が働いた。


<いいよ、恋人になっても>


と送信した。











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