失恋した直後のラインは甘い囁き
「・・智也・・?」


と私の声は緊張した。


「改めまして、向井(むかい)智也です。今大丈夫?」


と智也は聞いた。



私は自分の部屋にいた。時刻は夜の10時過ぎ。


「あ、私は三島理央です。大丈夫です」


と私は答えた。



「うわー可愛い声してるね。」


と智也の笑う声が聞こえた。


「もう、智也も声だけはイケメン風ですよ」


と言い返してやった。


「はは、イケメン風か。俺はね、今バーにいるんだ」


と智也は言った。


「バー?飲んでるの?」


「ああ、一人でね」


と智也は少し声のトーンが落ちた。


「呼び出されても行きませんよ」


と私は先回りをして言った。


「今夜は一人で飲みたい気分で来たんだけどね、理央ちゃんの声聞いたら会いたくなった」


と智也は真面目な声をして言った。


「いったいどこで飲んでるんですか?」


と理央は聞いた。


理央も智也も自分がどこの県に住んでるかも知らない。
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