Bitter Chocolate
15
ヒカリは東京に着くと麗子と別れ要の元へ走った。
要はヒカリを見てすぐにでも抱きしめたかったが
要の店は相変わらず混んでいて
要はなかなかヒカリと二人になれなかった。
お店はいつもより少し早く閉めた。
「ヒカリ…」
要はヒカリを部屋に上げるといきなり抱きしめた。
「逢いたかった。
武志には何て言って出てきたんだ?」
「黙って来ちゃったの。
麗子が来てくれて…麗子の助けを借りたの。
どうしても逢いたくて…」
要はヒカリが苦しくなるほどきつく抱きしめキスをした。
ヒカリの肌が恋しくて
乱暴に服を脱がし
何かに追われるようにヒカリを抱いた。
「そんなに焦らないで。」
「早くしないともうヒカリを抱けなくなる気がして…」
ヒカリの身体は前より細くなっていた。
「痩せたな。
武志はずいぶんお前を苦しめてるんだな。」
ヒカリは何も言わず要にキスをした。
要とヒカリは二時間近くベッドの中に居て
逢えない時間を埋めるように抱き合った。
「すぐ武志が来るだろうな。」
「うん。」
「ここに居たら見つかるな。
ヒカリ…二人でどこかに行こう。」
要は身の回りの物を詰めて
休業の貼り紙をしてヒカリとともに店を出ていった。
それから2時間位して武志が店を訪ねた時には
既に二人はおらず武志は途方に暮れた。
次に武志がとった行動は
ヒカリの実家に行き、
ヒカリの兄に男がヒカリを連れて逃げたと言った。
「ヒカリが?まさか…そんな…」
「お義兄さん、ヒカリから連絡が来たら
すぐに場所を聞いて俺に教えてください。
ヒカリはあの男に無理矢理連れて行かれたんです。」
ヒカリから実家に連絡があったのはそれから3日ほど経ってからだった。
「ヒカリ…どこに居るんだ?
一緒に居る男は誰なんだ?」
「お兄ちゃん、まさか…武志がそこに来たの?」
「心配してたよ。
ヒカリ…ウチに帰ってこいよ。
このままじゃどうにもならないだろ?
とりあえず帰ってきて武志と話さないと…
逃げても解決しない。
その男にも来てもらえ。」
要は危険だと言ったが…
ヒカリはとりあえず家族に協力してもらい、
武志と別れようと思っていた。
しかし要を連れて家に帰ると
武志がそこで待っていて
こともあろうに可南子まで一緒にいた。
ヒカリの兄は要の胸ぐらをつかみ
「妹に近づくな!」
と怒鳴った。
「お兄ちゃん、違うの。要は悪くないの。」
兄はヒカリの頬を叩いた。
「人の嫁さんに手を出すような男が悪くないだと?
ヒカリ…この男は武志の先輩でお前の友達の彼氏だろ?
そんな酷いことをして何とも思わないのかよ?
二人して何て酷いことを…」
可南子は兄に打たれ涙ぐむヒカリを見て
気分が良かった。
兄に叩かれたヒカリを要が庇おうとすると
武志が要を殴り、ヒカリの腕を掴んだ。
「ヒカリ、帰るぞ!」
「嫌よ。帰らない。」
「ヒカリ!」
繋いでいたヒカリの手は要の手を離れ
武志に引っ張られて引き離された。
要はヒカリを追いかけようとしたが、
ヒカリの兄に止められ
ヒカリの後を追うことも出来なかった。
「要さん、ヒカリのことは諦めて。
一緒に帰りましょう。」
可南子はそう言ってうなだれている要の腕を取った。
それから要はヒカリに何度も連絡を取ったが
ヒカリから返事が来ることはなかった。
要はヒカリを見てすぐにでも抱きしめたかったが
要の店は相変わらず混んでいて
要はなかなかヒカリと二人になれなかった。
お店はいつもより少し早く閉めた。
「ヒカリ…」
要はヒカリを部屋に上げるといきなり抱きしめた。
「逢いたかった。
武志には何て言って出てきたんだ?」
「黙って来ちゃったの。
麗子が来てくれて…麗子の助けを借りたの。
どうしても逢いたくて…」
要はヒカリが苦しくなるほどきつく抱きしめキスをした。
ヒカリの肌が恋しくて
乱暴に服を脱がし
何かに追われるようにヒカリを抱いた。
「そんなに焦らないで。」
「早くしないともうヒカリを抱けなくなる気がして…」
ヒカリの身体は前より細くなっていた。
「痩せたな。
武志はずいぶんお前を苦しめてるんだな。」
ヒカリは何も言わず要にキスをした。
要とヒカリは二時間近くベッドの中に居て
逢えない時間を埋めるように抱き合った。
「すぐ武志が来るだろうな。」
「うん。」
「ここに居たら見つかるな。
ヒカリ…二人でどこかに行こう。」
要は身の回りの物を詰めて
休業の貼り紙をしてヒカリとともに店を出ていった。
それから2時間位して武志が店を訪ねた時には
既に二人はおらず武志は途方に暮れた。
次に武志がとった行動は
ヒカリの実家に行き、
ヒカリの兄に男がヒカリを連れて逃げたと言った。
「ヒカリが?まさか…そんな…」
「お義兄さん、ヒカリから連絡が来たら
すぐに場所を聞いて俺に教えてください。
ヒカリはあの男に無理矢理連れて行かれたんです。」
ヒカリから実家に連絡があったのはそれから3日ほど経ってからだった。
「ヒカリ…どこに居るんだ?
一緒に居る男は誰なんだ?」
「お兄ちゃん、まさか…武志がそこに来たの?」
「心配してたよ。
ヒカリ…ウチに帰ってこいよ。
このままじゃどうにもならないだろ?
とりあえず帰ってきて武志と話さないと…
逃げても解決しない。
その男にも来てもらえ。」
要は危険だと言ったが…
ヒカリはとりあえず家族に協力してもらい、
武志と別れようと思っていた。
しかし要を連れて家に帰ると
武志がそこで待っていて
こともあろうに可南子まで一緒にいた。
ヒカリの兄は要の胸ぐらをつかみ
「妹に近づくな!」
と怒鳴った。
「お兄ちゃん、違うの。要は悪くないの。」
兄はヒカリの頬を叩いた。
「人の嫁さんに手を出すような男が悪くないだと?
ヒカリ…この男は武志の先輩でお前の友達の彼氏だろ?
そんな酷いことをして何とも思わないのかよ?
二人して何て酷いことを…」
可南子は兄に打たれ涙ぐむヒカリを見て
気分が良かった。
兄に叩かれたヒカリを要が庇おうとすると
武志が要を殴り、ヒカリの腕を掴んだ。
「ヒカリ、帰るぞ!」
「嫌よ。帰らない。」
「ヒカリ!」
繋いでいたヒカリの手は要の手を離れ
武志に引っ張られて引き離された。
要はヒカリを追いかけようとしたが、
ヒカリの兄に止められ
ヒカリの後を追うことも出来なかった。
「要さん、ヒカリのことは諦めて。
一緒に帰りましょう。」
可南子はそう言ってうなだれている要の腕を取った。
それから要はヒカリに何度も連絡を取ったが
ヒカリから返事が来ることはなかった。