Bitter Chocolate
27
要と可南子は結婚に向けてどんどん話が進んでいた。
麗子は可南子から要と結婚すると聞いて耳を疑った。
「要さんと結婚するの?」
「そうよ。」
「だって要さんはヒカリのことが…」
麗子からそう言われて可南子の顔が少し強ばった。
「結局ヒカリとは縁が無かったのよ。
赤い糸で結ばれてたのは私だったってわけ。」
嬉しそうにお腹を撫でる可南子を見て
麗子は可南子と要の間に起きてることを悟った。
「ホントなの?」
「何が?」
「今のお腹に赤ちゃんがいるって意味だよね?」
「あ、わかっちゃった?…そういうわけなの。」
麗子がわざわざ自分を呼び出して話したのは
ヒカリにその事を話せと言う意味だと
麗子にはわかっている。
麗子には可南子の言うことが本当の事だと思えなかった。
「ホントにホントなの?」
もう一度聞くと可南子は明らかに嫌な顔をした。
「何を根拠に疑ってるの?」
「あまりにもタイミング良すぎるから。」
麗子が少し突っ込んで聞いてみると
可南子は半分怒ったように言った。
「要さんが私と寝てたことは事実なの!」
「病院には行ったの?エコー写真とかは?」
「あるわよ!今はここにないけど…ちゃんとあるの!」
可南子の態度は明らかにおかしい。
そう思いながらも麗子にはどうすることもできない。
偶然にもその夜、久しぶりにヒカリから誘いの電話をもらった。
「麗子、今週末ヒマ?
ライブあるんだけど一緒に行かない?」
「ライブ?」
子供をなくした辛さや寂しさからヒカリは少しずつ元気を取り戻しつつある。
だけど今のヒカリがどんなに辛くても
絶対に要の所へ行ったりしないということを
麗子はわかっていた。
「うん、いいよ。行こう!
ところで何のライブ?」
「一緒に働いてるお店の人がね、ライブやるの!
それがね、麗子覚えてない?
中学の時、同じクラスだった坂井歩の弟の惠佑くん。」
「え?あの銀髪の?」
「うん!」
久しぶりに話したヒカリは前を向いていたので
麗子は少しホッとした。
「そうなんだー!行きたい!」
そして麗子はヒカリに連れられ惠佑のライブに出掛けた。
思ったよりヒカリが元気だったので
麗子は要の話しはしないようにした。
しかし、そのライブ会場で可南子と仲の良い友達である美咲に逢ってしまった。
「あれ?ヒカリと麗子じゃない?」
「あ、美咲。元気?」
「うん。
あ、ヒカリ、離婚したんだって?」
ヒカリは何も言わず頷いた。
美咲は離婚の事を口にして
少し空気が重たくなったと感じたのか
すぐに話題を変えた。
「もしかして歩の弟の惠佑見に来たの?」
ヒカリが頷くと美咲は可南子の話をし始めた。
「あ、可南子結婚するって聞いた?」
ヒカリは何も知らずに首を振る。
「ショコラノアールってお店のショコラティエの人だって。」
ヒカリが一瞬固まったように見えたので
麗子は急いで話題を変えた。
「み、美咲は?彼氏とかできた?」
「出来ないよー。麗子は?結婚まだだよね?」
「うん。」
「あ、そろそろ始まるね。
じゃあまた今度ね。
今度逢えるのは可南子の結婚式かな?」
美咲と別れた後、
ヒカリが心配になり麗子はヒカリを見た。
ヒカリは何でも無いように振る舞ってるが
それがかえって麗子には心配だった。
麗子は可南子から要と結婚すると聞いて耳を疑った。
「要さんと結婚するの?」
「そうよ。」
「だって要さんはヒカリのことが…」
麗子からそう言われて可南子の顔が少し強ばった。
「結局ヒカリとは縁が無かったのよ。
赤い糸で結ばれてたのは私だったってわけ。」
嬉しそうにお腹を撫でる可南子を見て
麗子は可南子と要の間に起きてることを悟った。
「ホントなの?」
「何が?」
「今のお腹に赤ちゃんがいるって意味だよね?」
「あ、わかっちゃった?…そういうわけなの。」
麗子がわざわざ自分を呼び出して話したのは
ヒカリにその事を話せと言う意味だと
麗子にはわかっている。
麗子には可南子の言うことが本当の事だと思えなかった。
「ホントにホントなの?」
もう一度聞くと可南子は明らかに嫌な顔をした。
「何を根拠に疑ってるの?」
「あまりにもタイミング良すぎるから。」
麗子が少し突っ込んで聞いてみると
可南子は半分怒ったように言った。
「要さんが私と寝てたことは事実なの!」
「病院には行ったの?エコー写真とかは?」
「あるわよ!今はここにないけど…ちゃんとあるの!」
可南子の態度は明らかにおかしい。
そう思いながらも麗子にはどうすることもできない。
偶然にもその夜、久しぶりにヒカリから誘いの電話をもらった。
「麗子、今週末ヒマ?
ライブあるんだけど一緒に行かない?」
「ライブ?」
子供をなくした辛さや寂しさからヒカリは少しずつ元気を取り戻しつつある。
だけど今のヒカリがどんなに辛くても
絶対に要の所へ行ったりしないということを
麗子はわかっていた。
「うん、いいよ。行こう!
ところで何のライブ?」
「一緒に働いてるお店の人がね、ライブやるの!
それがね、麗子覚えてない?
中学の時、同じクラスだった坂井歩の弟の惠佑くん。」
「え?あの銀髪の?」
「うん!」
久しぶりに話したヒカリは前を向いていたので
麗子は少しホッとした。
「そうなんだー!行きたい!」
そして麗子はヒカリに連れられ惠佑のライブに出掛けた。
思ったよりヒカリが元気だったので
麗子は要の話しはしないようにした。
しかし、そのライブ会場で可南子と仲の良い友達である美咲に逢ってしまった。
「あれ?ヒカリと麗子じゃない?」
「あ、美咲。元気?」
「うん。
あ、ヒカリ、離婚したんだって?」
ヒカリは何も言わず頷いた。
美咲は離婚の事を口にして
少し空気が重たくなったと感じたのか
すぐに話題を変えた。
「もしかして歩の弟の惠佑見に来たの?」
ヒカリが頷くと美咲は可南子の話をし始めた。
「あ、可南子結婚するって聞いた?」
ヒカリは何も知らずに首を振る。
「ショコラノアールってお店のショコラティエの人だって。」
ヒカリが一瞬固まったように見えたので
麗子は急いで話題を変えた。
「み、美咲は?彼氏とかできた?」
「出来ないよー。麗子は?結婚まだだよね?」
「うん。」
「あ、そろそろ始まるね。
じゃあまた今度ね。
今度逢えるのは可南子の結婚式かな?」
美咲と別れた後、
ヒカリが心配になり麗子はヒカリを見た。
ヒカリは何でも無いように振る舞ってるが
それがかえって麗子には心配だった。