太陽と虹(未定)


「桐ちゃんと仲良くなったの?」

「あー、アイツ?幼馴染だよ」

「え、そうなの?」

「俺、元からここらへんに住んでたし」


あたしは「そうなんだ」と言って、頷いた。


「一緒に上まで行こうぜー!!」


校庭の方から1人で叫んでる桐ちゃん。

笑えてくるの何でかな?

光陽は「おうっ」と元気よく叫び返した。


「横橋」


突然名前を呼ばれ、ちょっと吃驚した。


「なに?」

「今度キャッチボールやろうな」


そう、笑顔で言った。

え…何言ってんの?


「しょうがないから、してあげるよ」

「ははっ、ありがと。じゃあ、また後で~」


光陽は、太陽みたいな笑顔をここに残して、桐ちゃんの所に向かって走っていった。

そーんな後ろ姿を見て思ったのが、


「足速えなぁ…」


たったのそんなこと。

絶対、野球に必要な人間だ!

とかも思ったり…。



この時のあたしは、まだまだ野球に恋してた。



光陽も、ただの野球選手としか見てなかったんだ。



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