太陽と虹(未定)
桐水海晴。
俺の幼馴染である。
海晴はいつもテンション高くて、少し女みたいな性格。
そんな奴に着いて来れた俺は本当に凄いと思う。
でも、根はしっかりしてて、意外に頼りになる。
いつもヘラヘラで良く分かんなくて、こんな奴だけど唯一俺兄貴みたいな存在なんだ。
「つか、お前」
「なーにー、光陽君」
シャーペンをくるくる回しながら、女口調で答えた。
…あー、ぶん殴りたい。
「前から言ってるけど、そーいう態度俺には見せんな」
俺は真剣な顔で言った。
すると、海晴は俺が知ってる“普通”の海晴になった。
「光陽は、俺のこーゆう態度嫌いか?」
「大っ嫌い」
思いを込めて言ってみた。
「いちいち自分を被ったりするのがよく分かんねぇ…。いいじゃん、そのままで」
「ハハッ…俺もそう思う」
笑いながらそう言った海晴の目は、なんだか悲しそうだった。
コイツは何を抱えてるんだろう。
何を隠してるんだろう。
昔から一緒に居て、何もかも知ってるはずだったのに、今じゃ何も分からない。
海晴の口からも何も聞いたことがない。
これが親友って言うのかな?
これが幼馴染って言うのかな?
なぁ、俺ってそういう存在だったのか?
「お前、言えよ」
唇を噛み締めながら言った。
悔しかった。
何も役に立てない自分が惨めだと思った。