太陽と虹(未定)
「このお馬鹿な青空(ソラ)ちゃんがお金を貸してほしいんだってさ」
あたしがそう言うと、バコッと頭を青空が叩いてきた。
あーあ、脳細胞がなくなるよー。
「えぇ?そんなん横橋が貸してやればいいじゃーん」
眉を下げ、あたしらの行動を可笑しく言った。
「え、ないもん」
「虹架ねぇ、PASMOしかお金ないんだってさ。もー、お馬鹿ちゃんだからねぇ」
青空はあたしを馬鹿だと言った。
なんて奴だっ。
金を借りるといういけないことをする方が馬鹿だと思う。
あたしは頷きながら心の中で思った。
神水(カミミズ)青空。
こんな性格だけど、あたしの一番と言える友達。
スラッとしたモデル体型で、誰もが目を引き付けられる存在。
いつも隣に居るあたしは、駄目者扱いなのだ。
でも、そんなことは分かりきったこと。
しかし青空は口調がとても悪く、周りからも「見た目だけ」という言葉がチラホラ。
そーんな言葉に納得するものの、あたしはいつも言い張る。
“青空の本性知らないのっ?”てね。
こんなあたしに青空は誰にも見せない一面をあたしだけに見せてくれる。
本当は優しくて、すんごく乙女チックで…誰よりも心配性。
数少ない友達の中で、ただ1人あたしを思ってくれる最高の友。
…あの日から、あたしらは深いキズナで結ばれてるんだよね。