太陽と虹(未定)
「べ、別に…気にしてな……くも…ないけど」
正直に言うと、アイツはどんなボールを投げんのかな?
とか、そっち系ですんごい気になってる。
べ…別に恋愛感情とかは…。
「え、そうだったの?」
「いや、そーいう系じゃないってえ!アイツ野球やってるって言うから…さぁ…」
「あー、出た」
「出たって何っ」
「虹架の野球好き」
溜め息混じりに、青空が呆れた口調で言った。
「別に、好きなもんは好きなんだしっ」
「はいはい、そーですねぇ」
「何その言い方!青空だって好きなものとかあるでしょ?!」
あたしがそう言うとほんの数秒だが、青空と桐ちゃんが目を合わせた。
え?
あれ…今……。
「はいはい、好きなものも好きな人もちゃーんといますよ」
適当に青空は答えた。
「ハハッ、青空適当~」
そんな青空の態度を見て、桐ちゃんは笑ってる。
「あ、もう鳴るしっ。じゃあ、またね虹架」
チャイムがあと1分ぐらいで鳴るとこだ。
青空はあたしに別れを告げ、自分の教室へと戻ってった。
「あー、俺も行こーう」
桐ちゃんはじゃあねと手を振った後、あたしに「頑張れ」と小さな声でそう言った。
何を頑張るんだよっ。
桐ちゃんの背中に向かって舌を出した。