太陽と虹(未定)
「はーい、ここで終わり。お前ら受験生なんだからちゃんと勉強しろよー」
佐藤の口から嫌な言葉が出た。
“受験生”
はぁ…勉強する気になんないよ。
チャイムが鳴り、みんなは廊下に出たりと休み時間を満喫し始めた。
あたしには、そんな満喫する余裕はない。
なぜかと言うと……光陽の眼鏡を探らなければ!
て…あれ?
もうすでに、眼鏡はなかった。
まぁ、聞いてみよ。
「大竹」
下の名前で呼ぶのは嫌だから、あえて上で呼んだ。
でも、伏せている光陽は動きもしなかった。
「ねぇ、大竹」
もう1度呼んでみたけど…聞こえてない?
そんなわけがない。
だって、すぐ隣だよ?
肩を叩いて呼ぶとか馴れ馴れしいしな…。
そんなことを思っていると、光陽がぬくっと起きた。