太陽と虹(未定)

君想う夜





「やばいんですけど…」


俺は布団の上にあぐらをかいて、耳に携帯をあてていた。


『だから、何が』


電話の相手は海晴。


「いや、何とかそういう問題じゃないんだって」

『じゃあ、もう電話しないで下さい。全然話が見えない』


電話の向こうで呆れた声が聞こえてきた。

話が見えないって言われてもなあ…。

俺はちゃんと海晴に話した方がいいのか?

いや、でも…別に好きってわけじゃ……ないんだよな。

俺がしばらく黙ってると、「おい」と耳元で声がした。


「なに…」

『光陽さ、もしかして…』


もしかして…なんだよっ。

中途半端のとこで止めんな!

もう一度海晴に「何」と言おうと口を開けた。



『…横橋のこと好きだろ』



が、しかし先に口を開いてたのは海晴の方だった。


< 24 / 32 >

この作品をシェア

pagetop