太陽と虹(未定)
俺は過去を思い出し、考えてみたけど…誰も浮かんでこなかった。
「ないよ」
『そっか…。じゃあ、光陽はただ鈍感なだけだ』
「は?」
鈍感?
この俺が?
めっちゃ勘が鋭い俺が?
『恋に対してはね』
そう優しく呟いた海晴は、頑張れよと言い残し電話を切った。
耳の奥に海晴の言葉が残ってる。
好きって何だ?
俺はただ、野球をやってる横橋のことが…憧れてるだけ。
つか、鈍感じゃないからっ。
恋に対してはね…ってお前はどうなんだよ、海晴。
俺は仰向けになり、天井を見上げ、静かに目を閉じた。
早く、明日になってほしいな。
あの笑顔が見たいよ。