太陽と虹(未定)


「虹架、好きだね」

「何が?」

「海だよ、海」


そう言われて前に広がる海を見た。


「青空がいい場所だよって言ったら、よく来るようになったよね」

「なんかさ、気持ちが和らぐんだよ」

「そっか。よかった、気にってくれて」


この海の匂いとか波音とか、あたしを包んでくれてるようで、1人じゃないよって教えてくれてる気がする。

そんな感じがよかった。

落ち着くんだよね。


ふと横を向くと、海の遠くの方を見つめる青空がいた。

栗色の長い髪が風に靡いてる。

まるで、人魚のように見えた。

あたしが思うに、青空は海が一番似合う女性だと思う。


「ねえ、青空は何でここが好きなの?」

「好きってわけでは、ないんだよね」


栗色の髪をかきあげながら言った。


「何かね…共通点っていうのかな?この景色何かと似てるの。だから、どうしても好きにはなれない」

「じゃあ、何であたしに勧めてくれたの?」

「ここね、虹がよく見れるんだ」

「虹?」


ここで虹なんて一度も見たことない。

あ、でもあたしが来るの夜とかだからか。


「うん。だから、虹架に見てもらいたくて勧めたの。あたしがここに来てるのは、虹が虹架だと思ったから」

「あたし?」

「そうだよ。そん時気づいた。虹架依存症だってね」


目を細めて笑った青空。

思わずあたしは抱きしめてくなった。


「あたしも好きだよー!」


だから、取りあえず海に叫んでみた。


「青空も好きだー!」


青空も続いて叫ぶ。



初めての親友。

この時改めて大切にしていかなきゃ、って思ったんだ。




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