3月20日



だから、もう1回しか言わないから、
よーく聞いてて。


「翔」


「ん?」


「私、翔と離れても寂しくない」


「は?」


「翔なんていなくても生きていける」


「おい」


「翔に感謝なんてすることない」


「さっきと言ってること違うぞ」


「でもね」


「…」


「いっぱいいっぱい、ありがとう…
寂しいよすっごく…
でも、また絶対会おうね」


「…何だよ、それ」


もうすぐ、席に着く。


男子と女子は席が離れてるから、翔とは次の
テープの印のところでお別れ。


「櫻」


「ん?」


「また、会おうな」


「うん!」


そう言って、私達は席に着いて行った。


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