飛行機雲












「……あのね愛。愛は知らないと思うけど、私、神崎のこと、ちょっといいなって思ってた時があったんだよ」






本当に突然、

静かに巫女は切り出した。








「高校に、入学してすぐのことかな。一目見て、かっこいいなって。

でもね、そんなちっちゃい気持ち、愛の気持ち聞いてたらいつの間にかなくなっちゃったの。」







そこで止まって、


少し微笑みながら

涙を手でぬぐった。












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