飛行機雲
まだ、つくってまもない校舎の綺麗な床の上で横になり、
青い空を見あげる。
休み時間のこの時間が、密かにとても好き。
『ガチャッ』
「ねえ聞いた~~~?」
「?」
突然派手めの先輩が入ってきて、
大きい声で友達と話している。
「…なんか怖いね…」
巫女ちゃんは小さい声で、私にそう言った。
「あの子かわいーと思って気になってたのに好きな子いるんだと。」
「はぁ?まじで?みゆきずっと狙ってたのにね。」
ガラの悪い二人は、大声で話し続けている。
ぼそぼそと文句を言う巫女ちゃんとは、対照的に
私は全然興味がなく、
空のほうを向いて寝っ転がっていた。
――――次の言葉を聞くまでは…