飛行機雲
「わっ!やぁだ~っ冷たいじゃん!」
「あー仕返しすんな!」
秋穂ちゃんと、かなちゃんと幸耶君と、竜くんは早速水着に着替え、
のんきにはしゃいでいる。
「愛も早く行こー?」
巫女も私に手招きしながら、
海に向かっていった。
私が海に入ろうとしない理由…
水着が恥ずかしいんだよーっ!!
「お?爽菊は海入らないの?」
砂浜で立っている私に、後ろから翼が声をかけてきた。
「いやっ…まぁ…翼は入らないの?」
私は少し戸惑いながら答えた。
…水着が恥ずかしいなんて、
それこそ恥ずかしくって死んでも言えないっ
しかも翼、もう水着じゃん!!
恥ずかしくないのかな!
そう思い、着ていた上着をぎゅっと握った。
「俺?…んー爽菊が入るんだったら入ろっかなー?」
そう言って、翼は私を見つめる。
…入れってことですかっ?
まぁ…みんな水着だし…
…もういいやっ
「じゃあ入るから翼も入ろ!」
私はばっと上着を脱いで、
思いきって翼の手を引っ張った。