ハッピーエンドなんていらない
2.
年も明けた、学校も始まった。
冬休みのうちに雪の誕生日プレゼントは選んでしまって、あげるのが楽しみだ。
なんて、雪へと傾きかけた想いになんだか悲しくなってしまった。
きっと、湊への想いが足枷のようにわたしの足を引きずっているから。
わたしって、きっぱりと想いを断ち切れない人なんだなって初めて知った。
まあそりゃあ、小学生の頃から思い続けてて、湊が初恋の相手だから、初めてだろうけど。
ただ、わたしは確実に雪に惹かれていた。
好きになろうと努力をしてないといったら嘘になる。
けれど、好きになる努力をしなくてもわたしは、雪に惹かれていただろう。
雪にはなんというか、そういう人を引きつける何かを持っている。
ただいつまでも断ち切れない想いが、ズルズルとわたしの足を引きずっていて。
蹴飛ばすにもうまく蹴れなくて、強く蹴れなくて。
まだしがみついていたいわたしが、心の何処かにいるのかもしれない。