ハッピーエンドなんていらない
2.
また、いつも通り1人で過ごす放課後の図書室。
寂しいようだけどそうでもないのは、待てばすぐ雪に会えるから。
湊と紫苑と会えるから。
パタンと本を閉じて、わたしは一つため息をついた。
「…全部読み終わっちゃった」
新しい本もなかなか入ってこないこの頃は本当に暇だった。
自分で新しい本を購入するにも、バレンタインデーの材料に使ってしまった。
その上明後日、つまり日曜日はバレンタインデー当日で、4人で遊ぶ約束をしている。
グダグダと町中を歩いて、ショッピングでもするだけだけど、そういうときってついいろいろと買ってしまう。
だから極力無駄遣いはしないようにしているのだ。
今は特に特別欲しいホラー小説があるわけではないし、そうなると読むものもないし。
学校内では禁止されてるからと使用はさけてきたけど、携帯小説くらいしか読むものがない。
携帯小説は、じっくり携帯を使える家で読みたいものだ。
…って、こんな話聞いたら、また3人に真面目すぎだと馬鹿にされそう。