ハッピーエンドなんていらない



そのあとは、それぞれが行きたいところについていくことになった。

途中ゲームセンターに入り、4人でプリクラも撮った。

前よりもずっとずっと清々しい笑顔で写るわたしたちに、笑みがこぼれた。


「じゃあまあ、そろそろ2人ずつ別れようか」

2時半頃、紫苑がこの時を待っていたようにわたしたちに提案した。

「そうだね、せっかくだし…」

チラッと雪の方を見ると、雪も湊もわたしたちの意見に賛成している。

「それなら、5時頃にここのゲームセンターのところでいいかな?」


湊の提案どおり、5時にゲームセンター前集合にして、2人ずつ別れることになった。

とはいえ同じショッピングモール内のため、会う可能性は十分高い。


「どこ行く?」

湊と紫苑がどこかへ行ったのを見送ってから雪に問うと、雪はチラッとゲームセンターの方を見た。

そうしてわたしの手を握って、ニコリと微笑む。


「今度は2人きりでプリクラ撮ろうよ」

< 249 / 265 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop