バツ1子持ち、それでも先生が大好き!
かず君が電話を切ると同時に、玄関のチャイムが鳴り響いた。



そして激しくドアを叩く音。



私はどうすればいい?



由美さんは帰りそうもない。


私の存在が分かったら、かず君が困る。



かず君と私はその場に立ち尽くした。



かず君を困らせたくない。


私たちの関係がばれたら、かず君は学校にいられなくなる。



かず君が先生で、いられないなんて耐えられない。



たとえこのまま別れる事になっても、かず君が先生でいる為ならいくらでも我慢が出来る。



私の思いは強いのだ、かず君を絶対守ってみせる。



私は急いで彩夏に電話をした。



「彩夏、緊急事態、沢田先生のマンションに来て!」



彩夏はすぐ行くと電話を切った。



「由美にはすべてを話すよ。」


かず君に抱き着いた。



「かず君駄目だよ。私たちの事は最後まで隠し通してほしい。」




今は、話したら絶対駄目。



きっと、大変な事になる。



今を何とか乗り越えたいと思った。







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