バツ1子持ち、それでも先生が大好き!
私の頬に涙が伝った。



夕顔が心配して私を見る。


「ママ泣かないで。」



夕顔がティッシュで涙を拭いてくれた。



恵子さんも啓太も彩夏も私と夕顔を見ていた。



「華はもうすっかりママだ。俺やっぱり振られたんだな。」



「啓太バカじゃないの。華は最初から沢田だけ。そんな事もわからないなんて、仕方ない私が啓太の面倒みてあげるよ。」



啓太は一瞬嫌そうな顔をして、でもまんざらでもない顔で笑った。



やったね彩夏、啓太の今の顔見た。



啓太にはどれだけ迷惑をかけたことか。



言葉では言いあらわせない。



啓太の事はずっと好きだよ。


ずっとずっと友達だからね。


この関係をいつまでも続けていけたら良いと思う。


賑やかな病室に、学校から帰ったかず君が入って来た。



「あ!パパおかえり。」



「ただいま、夕顔、華。」



「沢田先生私たちの存在忘れてない。」



「ああいたんだ。ごめんごめん。華の見舞いに来てくれたのか。」



「啓太が一人で来れないからついて来ての。」




啓太が恥ずかしそうに頭をかいた。




啓太らしい。








< 194 / 338 >

この作品をシェア

pagetop