君は夜になく

#僕を知ったような音




─────…

「真夜、災難だったね~」

「まあ、でも苦労性っぽい感じするわ」

「それなー」


机に広げられたお菓子をつまみながら、あたしは苦笑いしか返せなかった。



あのあと何かが起こる訳でもなく、あたしは帆乃香と待ち合わせて帰った。


入学式の休みを経て、今日は絶対に友達をつくる!と意気込んでいたんだ。

幸い、去年同じクラスだった河原すみれちゃんが声をかけてくれたお陰で、ぼっちコースから外れたのだった。



そうして、新しいクラスで迎えた昼休み。
あたしはすみれちゃん達3人の前で項垂れていた。


なんでこんなことになっているのか。
それは二時間目に遡る。





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