君は夜になく



それからその日1日、頭に来たあたしは豊永に全く話しかけなかった。

しかし。


「なに、友達ごっこって楽しいの?」

「うわー、笑顔嘘くさ」

「馬鹿みてぇ」


あたしが黙ってるのをいいことに、あらゆる嫌みを言ってくる。

本当になんなの。
あたし、あんたになにかした?


そう思うくらいにしつこく、とにかくムカつくやつだということは昨日で十分分かった。


分かったけど、ムカつくものはムカつく。
さすがに今日は声を上げてしまった。


しかしバッサリと切り返され、何も言えなくなる。
悔しい。


こうして心が荒れ果てたあたしは、それを引きずりながら昼休みを迎えたのだった。





──────…



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