どうか、この想いを。
大河は鈍感だから私の想いにこれっぽっちも気付かないし


もう本当嫌になってくる。



ーーーー



「あの…三浦翔也くんいますか?」



お昼休み。


今日は風邪をひいて莉子と大河が休み


B組の教室に翔也を呼びに来る女の子がいた



たまたまお手洗いから帰ってきた私に女の子は声をかけてきて



「翔也!女の子が呼んでるよー」


「は?」


…うわ


明らかに不機嫌な翔也


もともと無愛想だから女の子は翔也が不機嫌だなんて思っていないと思うけど



「何?」


「あの、ここじゃ言いにくいので、裏庭に来てもらってもいいですか?」



「ごめん、ここで済ましてもらえない?」



私の前で刻々と繰り広げられていく会話



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