いつか必ずあなたの心掴むから
「あのう、服借りてもいいですか?」


と私は聞いた。


「はあ?」


と影は私を見た。


「え、ダメ、ですか?」


と私はなんで「はあ?」なの?と思いながら聞いた。


「お前、ただで泊まれると思ってるのかよ」


と影は私を睨んだ。


「そ、それは・・」


「ちょうど今夜やりたかったんだ」


と影はまた微かに笑った。



私は握った自分の手を見た。


やくざから助けて貰ったんだから仕方ない。


でも家に帰ると言う選択肢もある。でもあんな家はもう嫌。


てかここどこ?


「制服、脱がせてやろうか?」


と影はテーブルから立ち上がった。


私はビクッとして首を横に振った。



「お前ってバージン?」


と聞かれて私は真っ赤になった。


「キスもした事ないとか?」


と被せるように聞いてくる。



私はガタンっと椅子から立ち上がった。


「お風呂はいってきます」


と言ってリビングを飛び出した。
< 11 / 23 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop