いつか必ずあなたの心掴むから
共同生活
私は制服を着るかTシャツがいいのか悩んだ。


「おい、コーヒーくらい入れろよ」


と影が寝室に入ってきた。


私は思い切って聞いてみた。


「制服とTシャツどっちがいいですか?」


と。


「制服」


と即答して影は出て行った。


(あーそうですか)


と心の中で悪態をつきながら私は制服を着た。




リビングへ行くと影は電話をしていた。


「とにかく早く終わらせて。


 俺は偶然巻き込まれたんだ。


 俺は民間人なの!


 とにかくマンションから一歩も出ないから早く終わらせろよ」


と言って電話を切った。


気配に気が付いて影がこっちを見た。


「あの、マンションから一歩も出ないって何?」


と私は聞いた。


影は煙草に火をつけた。


「知らない方がいいよ。取りあえずここにいれば安全だから」


とだけ答えた。
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