それでも、君が好きだから。

_あれは、小学4年生の夏だった。



「咲良ー、ひらりいたぁ?」



「いねぇ。そっちは?」



「いない」




3人で家の近くの公園で遊んでいた俺たちは、ひらりを見失った。




気になるものがあるとすぐにどこかへフラッといなくなってしまうひらり。




「ひらりー」




その日もいつもと同じだと思ってた。……でも、30分しても戻ってこなかった。
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