それでも、君が好きだから。
「っ……風邪ひいてるときは、無性に寂しくなるから……そばにいてあげたら?」



私はそれだけ言って目をそらす。



「おかゆは?」



「あと15分くらい」



「分かった。あとでとりに来る」




そう言って出ていった咲良を見て、ふぅ…とため息をつく。




「あんなにわかりやすいのに、なんで気づかないかな……お姉ちゃんは」




ほんと、鈍感にも程があると思うよ?
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