それでも、君が好きだから。
「これ、ありがとね。お前ら、俺先行くから!」



茶髪の人が走り去って、私はマスクの人が歩いていった方へ視線を移す。



「ウララに……ミレイって……」



もしかして、もしかして……




「Finish Start?」



思っていたことが声に出てしまう。




「あーあ、ばれちゃったか」




マスクの人がマスクを外し、束ねられていた髪をほどいた。
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