始まりの青
「そういえば、制服のままでここにいるのって初めてかも」
思わずつぶやいちゃったけど、ホントにそう。
制服でプールサイドに入ったことは一度もない。
去年までの送別会は部室でやったから、プールサイドまで出なかったんだよね。
「あれから、もう一年たっちゃったんだ」
思い返せば、たっくさん出てくる思い出。
あたしはこのプールに、水泳部の誰よりも多く入ってた。
海合宿に行けないあたしを、このプールは受け入れ続けてくれていた。
考えてみれば、顧問も寛大な人よね。
海に行けないからって、一生徒に学校のプールを使わせてくれてたなんて。
「下島センセに感謝」
ぺこり、と誰もいないプールに頭を下げていると。
「……打ち上げ、行かないのか?」
不意に、背中から声をかけられてびっくり。
振り返れば同期の元部長、広瀬祐が立ってた。
広瀬も後輩から貰った花束を小脇に抱えてる。
思わずつぶやいちゃったけど、ホントにそう。
制服でプールサイドに入ったことは一度もない。
去年までの送別会は部室でやったから、プールサイドまで出なかったんだよね。
「あれから、もう一年たっちゃったんだ」
思い返せば、たっくさん出てくる思い出。
あたしはこのプールに、水泳部の誰よりも多く入ってた。
海合宿に行けないあたしを、このプールは受け入れ続けてくれていた。
考えてみれば、顧問も寛大な人よね。
海に行けないからって、一生徒に学校のプールを使わせてくれてたなんて。
「下島センセに感謝」
ぺこり、と誰もいないプールに頭を下げていると。
「……打ち上げ、行かないのか?」
不意に、背中から声をかけられてびっくり。
振り返れば同期の元部長、広瀬祐が立ってた。
広瀬も後輩から貰った花束を小脇に抱えてる。