Afther 姫☆組 (姫シリーズVol.4) 【完】
「ね~ こんなトコで何してんの?」

その声に顔を上げた姫花

「うわっ! ずげ~美人!!」

姫花の前にいるのは数人の男の子

高校生くらいだろうか? いや、こっちの子どもは大人びているから中学生かもしれない

「・・ねぇ、そのカバンこっちに頂戴よ?」

と姫花に近寄る少年は手に光るモノをチラつかせる

姫花は体が硬直しながら、ベビーカーのグリップを強く握り締めた

そして、目の前に立っている少年を端から見ていく

1,2,3,4・・

少年は4人

4人ともバンダナで鼻から下を隠しているが、姫花はひとりの少年の顔を見て目を見張った

「・・・ジョナサン?」

姫花に名前を呼ばれた少年がビクッとなる

「ヒメ・・・・」

ジョナサンの言葉を聞いて

「何だよ! 知り合いかよ!!」

と他の三人の少年は姫花に見せていたナイフをしまった

「・・・ヒメ・・ ごめん・・」

「・・・・・・」

ジョナサンは申し訳なさそうに姫花に頭を下げた

「・・・・・・」

「ジョナサン 先行ってるぞ?」

ジョナサンの友人たちは、紙袋に入ったビールをラッパ飲みしながら、その場から去っていった


< 43 / 101 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop