Afther 姫☆組 (姫シリーズVol.4) 【完】
「えっと・・・ あなたの過去の恋愛の記事とか・・ 仕事とか・・」

とマロンは言葉を選びながら話した

「へぇ~ でも、日本語だったでしょ?」

「はい・・ 辞書を片手に・・調べました・・・」

「そう・・・ すごいわねぇ・・・」

姫花のその言葉にマロンは驚き、顔を上げた

「マロンが一緒にダンスパーティーに行きたいのはジョナサンかぁ~」

と姫花はイタズラに笑った

「え? あっ・・はっ・・はい・・」

顔を真っ赤にするマロン

「いいわね~ 恋せよ乙女!」

そう言って、姫花は立ち上がり、本棚から1冊の本を取り出し、マロンに差し出した

「このことは他言無用よ? 三人の秘密ね!」

とウインクした姫花

マロンの膝の上に乗っているのは“姫☆組”の写真集でいまより幼い姫花の笑顔だった

「故郷でこういう仕事をしていたから、洋服とか沢山持っているし、興味も人一倍あるのよ 今はちょっと訳アリでなが~いバケーション中ってとこ」

姫花の話している横で、エイミーとマロンは写真集を夢中になってめくっていく

「でも、マロンがジョナサンをねぇ・・・」

とエイミーは感慨深げにマロンを見つめた

「・・ッ!!!!」

ページをめくる手が止まったマロンはそのまま顔を上げられない

「まぁ・・ ジョナサンはキュートよねぇ~」

と姫花

「え!?」

姫花の発言に反応し、思わず顔をあげてしまうマロン

日本では「かっこいいよね~」という感覚がこっちでは「キュート」にあたるのだ
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