Afther 姫☆組 (姫シリーズVol.4) 【完】
「でも、ブラウンさんのお宅もお忙しいでしょう?」

「ブラウンさんなんて、他人行儀な・・ 息子同士も仲が良いんだし、サイモンと呼んでくれって前から言っているじゃないですか?」

「そうでしたっけ?」

「そうですよ~ 忘れないでくださいよ~」

頭上で繰り広げられている会話に、レンは

“他人行儀”って普通に“他人”以外の何者でもねぇし・・とサイモンの言葉に眉をひそめた

「悪いな・・・・」

機嫌が悪くなっていくレンに息子であるジェイは苦笑いで謝った

「姫花・・ もう行こう? 補強はダンに頼もう?」

「私もそう思っていたんだけど、ダンは昨日から旅行でいないのよ?」

ダンが旅行にいくなって、全く知らなかったレンはさらに機嫌が悪くなる

「それなら尚更だね じゃあ一旦家に帰ってから伺いますよ ジェイ行くぞ?」

サイモンは勝手に決め、いい逃げの形で姫花の前を去っていく

そんな父親にため息をついたジェイはレンに“ごめん”と口パクをし、慌てて走っていった

「姫花~」

そんな二人の後姿を見ながらレンは姫花を見上げた

「断る隙がなかったわ・・・ 」

不機嫌なレンに気がつかない姫花はサイモンに感心していたのだ

そんな姫花にため息をついたレンは

「ほら、行こう?」

と迎えにきてもらったのに、姫花の手を引きプレスクールを後にしたのだった
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