弱いあたしと強い君と。
次の日の朝
久しぶりに加代は俺の家の前で
俺を待っていた
「あっ、たいちゃん...!おはよ!!」
いつもより少し引きつった笑顔
それで隠してるつもりなのか?
「ん、はよ...加代。」
「あのー...昨日はごめんね!!色々と忘れてね!」
「えっ?はっ、なにそ...」
「いいから行こ!学校!!」
学校についた俺ら
数ヶ月前に戻ったみたいに
あいつは手をつないできて
キスも沢山要求して来た
「加代、最近なんかあったんじゃねぇのか?」
「え?なにが?」
笑顔で聞き返してくる
「だって、ほらなんか変だったし、今日だって突然戻った感じだし。なんかあったんだろ?大丈夫か?」
「.....」
「加代?」
「ううん!なんでもないよ、大丈夫!!」
俺はこの言葉を信じてしまった
信じてはなかったかもしれないが、
嘘だと気付くのが遅すぎたんだ
その日も手をつないで
いつもの家に帰った
「バイバイ大誠」
彼女の笑顔を見たのは
それが最後となるなんて
知るよしもなかった