戻れるときまで、待ってる
出会い。
せっかくの高校の入学式なのに、パラパラと雨が降っていた。

だから...と言ったら言い訳がましいけど





「おかぁさーん!!なんで起こしてくれなかったの!?」





私は大声で叫びながら、新しい制服に身を包む。





「あんたが起きなかっただけでしょう!私のせいにしないの!!」





小学生の時からおきまりのような、そんなやり取りをしながら、慌ただしい朝を迎えた。





長い髪を下ろし、新品の髪飾りをつけて鏡を見てニッコリ。
ー笑顔の練習っと。




「ちょっと!あんた早くしなさい!」




お母さんはプリプリしながら、お父さんの運転する車に乗り込んだ。
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