戻れるときまで、待ってる
車だと20分くらい、自転車で40分くらいの高校で、兄が行っていたこともあり、とても愛着のある学校だ。



だけど...



「友達、できるかな...」



通っていた中学からこの高校を受験したのは、私1人だけだったから、不安だった。
確かに、誰もいないところがいいって言ったのは私だけど、それでも不安。



「大丈夫だよ。笑顔で挨拶!それができれば問題ない。」



そう言ってくれたのは、お父さん。お父さんは社交的な人で、友達が多い。会社でも上司の人や部下の人に愛されているみたい。
一方のお母さんは、外っつらはお父さんと同じだけど、家に帰ってくると、人が嫌いと連呼するような人で、ストレスを溜めていつもイライラしている。



「う、うん...頑張ってみるね。」



私は元気のない声で、うつむきながら答えた。
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