妄想オトメ






「まぁいいけどさー」


弥生は通路の手すりに

背中を預けた。


私も弥生のまねをした。



「やっぱり,学年違うってやだね。

会いたいときに会えないし。

……ってか,彼女でもないから,

当たり前なんだけどね」


──わかるよ,

弥生の気持ち。


無力な私は

うなずくことしかできないけどさ。






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