妄想オトメ






教室までの道,

弥生は無言だった。



もちろんいつものテレパシーで

私がそんな気分じゃないことを

気づいてくれたんだと思う。



校内散歩デートの後の弥生ならいつも,

のろけてくるはずだから。




────ありがとね。


弥生。







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