妄想オトメ






「なに言ってるんですかぁ?!

なーんにもないですよ??」




もう,のどまで出かけた言葉たちを

アイスティーと一緒に飲みこんだ。



「…そう??」



なんて言う新倉先輩は,

まだ私を疑ってる。



こんないい人をごまかすなんて

気が引けるけど,

言いたくないんだ。



私が笑顔で,

言えるようになるまでは。








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