妄想オトメ






「実紅はおれの幼なじみだからね。

家も近いし,

連絡先も知ってる。

そしてやっぱり,なにかあったら

助けたいって思うんだ。


……今回のは,実紅ん家ね家族のことだよ。

弟の話。トラブったらしいよ」



先輩はいつものように笑いながら,

もう解決したんだけどねって

付け足した。



───なーんだ………。


私ったら,また勘違い。



そう思ったら,たまっていた涙が

出てきちゃったんだ……。







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