私、今から詐欺師になります
「髪も突き立ってるし、いつも着てらっしゃる革のベストの肩にドリルみたいなのが幾つもついてらっしゃるけど、物言いはすごく上品な方ですよ」
「なんで肩にドリル……」
「スタッズのことかな?」
と玲が言う。
ファッション的な飾りビョウかと訊いてくる。
「もっとドリルな感じです。
人が突き刺せるような。
防犯にいいと言ってましたよ」
「信じるな」
と穂積と秀行が同時に言ってくる。
「まったく。
お前と居ると気が抜ける。
帰るぞ、茅野」
と秀行に言われ、
「帰りませんよ。
まだ勤務時間ですから」
と答えると、舌打ちされる。
「じゃあ、帰りは一緒に帰ろう」
「でも、あんた帰り遅いじゃん。
茅野ちゃんにずっと待っとけって言うの?」
と玲に言われている。
「大丈夫だよ、僕が送ってくから」
と言うと、黙って玲を見たあとで、
「まあ、オカマの方がマシか」
と相変わらず失礼なことを言う。
「なんで肩にドリル……」
「スタッズのことかな?」
と玲が言う。
ファッション的な飾りビョウかと訊いてくる。
「もっとドリルな感じです。
人が突き刺せるような。
防犯にいいと言ってましたよ」
「信じるな」
と穂積と秀行が同時に言ってくる。
「まったく。
お前と居ると気が抜ける。
帰るぞ、茅野」
と秀行に言われ、
「帰りませんよ。
まだ勤務時間ですから」
と答えると、舌打ちされる。
「じゃあ、帰りは一緒に帰ろう」
「でも、あんた帰り遅いじゃん。
茅野ちゃんにずっと待っとけって言うの?」
と玲に言われている。
「大丈夫だよ、僕が送ってくから」
と言うと、黙って玲を見たあとで、
「まあ、オカマの方がマシか」
と相変わらず失礼なことを言う。