この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
「大森先生!」
その声に振り向くと、私の後ろに優也センパイが立っていた。
「瀬戸くん」
センパイ……。
「柏木さんには僕が頼んだんです。
補習を受けなければいけない教科に関しては、僕が教えるという約束で」
「あら……そうなの?
それなら……構わないけど」
そう言うと、大森先生はバツが悪そうに戻って行った。
「……センパイ……ありがと……」
暑い……。
「ヒサ?」
なんだか……体が熱い……。
私はうつむき、地面に手をついた。
目の前のものが全て、色を失う。
一瞬にして、画面が止まった気がした。