この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。







「ヒサちゃん!」






診察室のドアが開き、ご両親が出てくると、お母さんが私に声をかけてきた。






その後ろから、お父さんに押され、車いすに座ったセンパイが出てきた。









「……センパイ……」












「車とぶつかって、頭を打ったらしくてね……。
2、3日、検査入院することになったの」








「……」









「意識はしっかりあるんだけど……」








私はその言葉に、うつむいた。





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