この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
「最近は調子良くてね、卒業式に出たいって言ってたんだけど……」
「……」
「ヒサちゃん、飛んで来てくれたのね」
お母さんが、上履きのままの私を見て言った。
「こんなに想われて、優也もどんなに幸せか……」
「……」
「あの子言ってたの、ヒサちゃんに出会わなければ、この1年学校にも行かなかっただろうって」
「え?」
お母さんは、廊下にあるソファに座った。
私もそっと隣に腰を掛ける。