この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
生徒会長の素顔
「あーなんか甘いものでも買ってくればよかったなー」
中庭で友達とお昼をとっていた私は、大きく伸びをした。
まだ梅雨入りもしていないのに、雨ばかりだった先週。
あまりの雨続きにうんざりしていた。
これが迎え梅雨というのだろうか。
これから梅雨本番かと思うと、憂鬱になる。
そんな時の久しぶりの晴れ間。
私たちは外へ出て、お弁当を食べることにした。
だって……、教室にはほら、大森先生いるし……。
少し肌寒かったのがウソのように、午後にむかい、ぐんぐん気温が上がっている。
「あーもう、この学校売店がないって信じらんないよねー。
自動販売機だって、水とお茶ばっかりだしさー。
嫌がらせー!?」
私はブツブツ文句を言っていた。
「そんなこと言って、バレたらあのババアうるさいよー」
友達がお弁当を食べながら言った。
「ババアって?」
「大森」
「……」
ぷーーーーっ
私たちは、大きく吹きだした。