この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
「猫⁉」
パパとママが声を合わせ、驚いている。
何も言わず連れてきちゃえばよかったかな……そう思ったけど、そんなこと猫おばさんが許すわけないし……。
食後のコーヒーをテーブルに置くと、ママは夕飯の後片付けをするためキッチンに入った。
「何言ってるのヒサ、猫なんて飼えないわよー。
そもそも生き物を飼ったことないんだから」
「わかってる!
でもどうしても飼いたいの!
そうしないと……あの仔たち死んじゃう!」
てか、大森先生に殺されちゃう!
「あの仔たちって、1匹じゃないの!?」
「……うん」
私は返事をしながら、指を3本立てた。
「3匹!?」
ママが更に声を裏返させ、驚いた。
「何言ってるのよー、そんなに飼えるわけないでしょ。
ねぇあなた、なんとか言ってちょうだいよ」
「んー?」
新聞を読みながら、パパは気のない返事をする。
「んー、ママが良ければいいんじゃないか?」
「あなた!」