この胸いっぱいの好きを、永遠に忘れないから。
「……はぁ……」
「ヒサー、何よその大きなため息ー」
「んー」
頬杖をつき外を眺める私に、友達が声をかけてきた。
「初恋が実らないって、本当なんだねー」
「はあぁ!?」
友達は不思議そうに頭を傾げた。
きっと勇気が持てず、こうやってウジウジして何も出来ないから、初恋って叶わないんだろうな……。
なるほどねー。
よく言ったもんだ……。
「ちょっ……ヒサ……」
「んー?」
友達が私の肩を、ゆらゆら揺らす。
なんだか教室がざわめいていることに気付いた。
「ヒサちょっと!」
肩を揺らす友達の手が、いつの間にかバシバシと私の肩を叩いていた。
「いたっ……何!?」