魅惑の白い肌
出会いはバーで
きっと俺は疲れていたんだ。


仕事にも、家庭にも。


30代後半を迎え、ささやかな社会的地位と穏やかな家庭。


を維持するために俺は奔走していた。



時の波を被ってはまた次の波が来る。


その波に上手く乗っていかなければ人生は渡っていけない。


でも、たまには波の狭間をただ漂っていたい。



金曜日の夜。


俺は行きつけのバーで一人酒を飲んでいた。


マスターが一人でやっている小さな店。


カウンターの席には俺と、中年の男と若い女のカップルだけ。



俺は落ち着いた気分でジントニックを傾ける。


今週も無事終わった。
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