魅惑の白い肌
金曜日になると、バーで落ち合う時間も惜しくなり


俺はホテルの彼女の部屋へ真っすぐ行くようになった。


チャイムを鳴らすとバスローブを着た彼女が抱きついてくる。


何度もキスをしながら


「君の名前、おしえて」


とやっと聞く。


彼女は舌を絡めて俺の口をふさぐ。


そして器用に俺の服を脱がせていく。


ベッドに倒れ込む頃にはもう言葉も失う。



何度も絶頂を迎え、


「名前、おしえて」


と俺は荒い息で聞いた。


彼女は焦点の合わないような目をして


「私はあなたの願望


 名前何て、ない・・」


と答えた。
< 8 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop